保険仲立人とは |
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保険仲立人とは、欧米ではブローカーと言われ、保険募集チャネル(販売網)の中心的存在となっています。また、保険仲立人とは、一般的には「契約者と保険会社との間に立って契約者のために最善の保険者(保険会社)を見つけて、保険契約の締結の実現に尽力する者」といわれています。すなわち、保険会社の役員や従業員ではなく、また、保険会社から委託を受けた損害保険代理店(以下「代理店」という。)でもない中立的な立場で、保険契約の締結の媒介を行う者をいいます。
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保険仲立人の権限 |
保険仲立人は代理店と異なり、保険会社から保険募集の委託を受けない独立した存在であり、中立的な立場で保険契約の締結の媒介を行う者であることから
a. 保険契約の締結権 b. 保険料領収権 c. 告知・通知受領権 がありません。 これらの権利がない点に関しては、保険仲立人は書面で顧客に明示することとなっています。 なお、実務にあたっては、保険料支払い事務の代行、保険申込書の作成事務の代行等、事務処理の代行を行うことができます。 |
保険仲立人と代理店の違い |
代理店は保険会社から委託を受けて、専ら保険会社の代理人として保険募集を行います。それに対し、保険仲立人は保険会社から委託を受けることなく、法律で求められるベストアドバイス義務に基づき中立的立場で、契約者の交渉代理人として保険募集にあたります。 |
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保険仲立人の機能・役割 |
保険仲立人は、顧客から保険契約締結の媒介の委託を受けて、当該顧客のニーズに最もふさわしい保険商品を求めて保険会社と交渉し、その中から保険会社と保険商品を選定し、これを顧客にアドバイスするというベストアドバイス義務を有しています。すなわち、保険仲立人が自己の知りうる保険商品の中から顧客にとり最も適切と考えられる保険商品を、その理由を付して助言する義務が法律上あるということです。これは、言い方を代えれば、保険会社の商品を比較し、その違いを見つけてアドバイスする義務であるといえます。さらに、将来的には、特定の業種・顧客のニーズに合致する既存商品が存在しなければ、ニーズに最もふさわしい商品の企画設計もできることが、保険仲立人の機能として期待されています。 |